かんせん、と聞いて皆さんはどんな漢字を思い浮かべるでしょうか。病気に関わることであれば感染、となるのでしょうが、実は皮膚病の一種に「乾癬」というものがあります。読みが同じくかんせん、であるので「伝染病なの?」と身構えてしまいそうですが、これは遺伝は関係してくるものの、伝染性の病気ではありません。

日本では一般的に、乾癬患者は圧倒的に男性が占めています。皮膚上に、はじめ赤い湿疹が現れ、それが白っぽいかさぶたのようなものに移行していき、それが絶えず剥がれ落ちる…という症状です。時にひどいかゆみをともなうことがあるので、白癬菌など他の症状と混同されてしまうこともよくあります。実際は、清潔・不潔の関係なく、心因的なストレスが引き金となって、例えば皮膚摩擦の多い部分などに多くあらわれるものです。痛みやかゆみがなくても、頭皮上にできると、フケのように見えますし、外見上どうしても痛々しい、という感じになってしまいます。命に関わる病気ではないのですが、精神的に及ぼす悪影響はかなり強いものがあります。

皮膚科では程度によってステロイド剤の投薬や、保湿クリームなどで対応するのですが、実はいったん発症すると、消えては現れ、と繰り返す「不治の病」でもあります。ストレスが引き金となって症状が出ることがとても多いので、生活習慣などに気を配りながら、うまく共存していくのが望ましいとされています。